元宵(ユェンシャオ)

元宵節(げんしょうせつ)は、正月の望の日(満月の日、旧暦一月十五日。日本でいうところの小正月にあたる)を祝う中華圏での習慣です。

正月は別に元月とも称され、元月の最初の宵(夜)であることより元宵節と命名されました。過年は元宵節を迎えて終了する重要な一日です。

元宵節には元宵(ユェンシャオ)を食べる習慣があります。元宵はもち米を原料とした団子である点は湯円に似ていて、中の餡には様々な具が入ります。

甘いものとしては砂糖、胡桃、ゴマ、小豆餡、氷砂糖などが入り、塩辛いものとしては肉や野菜で作られた具が入れられます。

湯円は熱湯の入れられた鍋で茹でる際、湯の中で団子が踊る姿を天に輝く満月に見立てることができます。そして家庭が団圓(団欒円満の意味)と発音が似ている「湯圓」という漢字が使用され、宋代の周必大も『元宵煮浮円子」という詩の中で「今夕是何夕、団圓事事同」と表現し、現在でも台湾では「吃了湯圓好団圓」という民謡が広く知られています。